UQ HOLDER!第47話感想 

 ヒロユキ版ラブひなが意外とラブひなっぽかった件。
絵は別として、違和感は最後のコマのけーたろくらいかな……。
上も下もネタバレです。


















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UQ HOLDER!第46話感想 

 コミックス4巻は9月17日発売。
来週のマガジンは、「ラブひな」が復活するよ!
ネームのツンデレ指南は前フリだったのか……。
以下ネタバレです。











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デュアルジャスティス 

 竹山祐右「デュアルジャスティス」を絶版マンガ図書館で読みました。
2006~07年にかけて、Web漫画誌のMAGNAなどで連載されていたようです。
全3巻。
http://www.zeppan.com/book/detail/45941












 読む作品は、表紙と少ない予備知識で選んでいるので、別に意識したわけではないのだけれど、先日読んだカティサークに似てました。
お約束スキーには大好物なのです。
自分の「引き」も捨てたものじゃないな、と思う。
それと、何より絵が好みなのです。

 人が天に思いを馳せなくなった時、天は地上に使いを遣わせる―。
不良のレッテルを貼られた少年・瀬守源路は堅物の「天空特警アヴァロン」に、大和撫子として育てられた湖奈川美月は破天荒な「美少女天使パレスリーナ」に変身し、人々に恐怖を与える悪魔獣と戦っていた。
クラスメートだが互いに正体を隠して戦う中、悪魔獣を束ねる3体の魔徒が現れる。
人心を惑わし、恐怖を力とする魔徒に、己を抑圧する正義の味方は次第に圧されていき、ついに迎えた最終決戦の行方は。

 ……というあらすじでした。
設定だけでご飯3杯くらい行けます。
人間の皮を被って暮らす魔徒が憎めないキャラで、途中から参戦する銃装天女オラクルリーファも可愛いんだわ。
3人目が出てきたらデュアルじゃないじゃん、てツッコミにもちゃんと応えてくれるし、設定面は本当に行き届いてる。

 昔はジャンプを読んでたのですが、死屍累々の短期打ち切り作品の中でも、印象に残る作品というのはある。
その一つが同じ作者のバレーボール漫画「カイゼルスパイク」でした。
多分キャラクターデザインに惹かれたんだと思う。
打ち切り以来、ジャンプでは見なかったのですが、こういう仕事を残していました。

 特撮ヒーローものと魔法少女ものの文脈を踏まえてシナリオを一本化……と言いたいところですが、1.5本化くらいで進行していきます。
描きたい事がいっぱいあって可能な限り詰め込んだ感がひしひしと伝わってきます。
それが、掲載誌の休刊などで不完全燃焼で終わった感じ。
そのあたりの思いは、各巻の巻末に書かれています。

 しかし、このキャラ配置なら、源路と美月が反発しながらも互いに惹かれあって……みたいな展開になりそうなものだけど、当然の様にそうならないのに驚く。
よほど意識していないとこんな描かれ方にはならないはずなので、真意を知りたいところ。
せっかくのダブルヒーローなので、もう少しパレスリーナの方に寄っても良かったように、個人的には思います。
そんな惜しさも含めて、もっと読んでみたかった作品でした。

やまとの羽根 

 「やまとの羽根」を絶版マンガ図書館で読みました。
咲香里のバドミントン漫画で、全4巻。
ヤングマガジンアッパーズで2003~04年にかけて連載されたものでした。
http://www.zeppan.com/book/detail/42414








 バドミントンの技術教本か、というくらい丁寧に、上達のプロセスを描いてます。
青年誌なのにエロ要素も皆無、すごい!
jコミの中の人は、

これはマトモに面白い作品で、まさに少年漫画の基本というか、新人漫画家の教科書にしても良いほどの本格スポーツ漫画です。(http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/20120422/p1

と言っており、つまり、漫画好きにもバドミントン好きにも読むのに適した漫画だということです。

 運動神経に優れた中学1年の鳥羽大和は、双子の妹・撫子のシャトル打ちに付き合わされている時に偶然、同世代の全国王者・沢本翔の卓越した技術に触れ、バドミントンに魅せられた。
撫子が入部した女子だけのバドミントン部に初心者の大和も入部、旺盛な好奇心を糧にみるみる成長していく。
周囲の実力者たちも大和のバドミントンへの真摯な姿勢に感化され、己の壁と向き合いながら協力を惜しまない。
2学期には元インドネシア強化選手の同級生・上野ハルも入部し、バドミントンにさらにのめり込んでいくのだった。

 そんなあらすじ。
あらすじにオチがないのは、掲載誌が休刊する、というオチがついたから。
もし休刊が無かったら、テニス漫画の「ベイビーステップ」みたいになってたと思うのだけれど。
とても勿体無いです。

 翔が高々と打ったサーブが、羽根を収納するケースにスッポリと入るのを見て、大和はバドミントンに恋してしまうのですね。
そして、簡単そうに見えた技術習得が上手くいかないことに燃えて、なおさらのめり込んでいく。
男子不在のバドミントン部に入って、大和のことが気になる女子も割といて、恋愛要素には事欠かないけど、大和は女の子に目もくれない。
バドに恋しちゃってるので。

 大和だけじゃなくて、作中の実力者たち全員、対人の恋愛要素無いです。
それもまた、大和と同じ理由なのでしょう。
色恋に現を抜かすのは、弱小の女子バド部の平部員ばかり、という。
それぐらいストイックにならないと上手くはなれないんだ、というメッセージを明確に打ち出しているのも、実に教本らしい。

 私は早坂先輩が好きです。
競技環境に恵まれず実力が頭打ちになっていることにプライドが高いゆえに悩みながら、大和の存在に刺激を受けて辛うじて競技への情熱をつないでいくメンタルの弱さが愛おしい。
お蝶夫人に通じる美学があるというか。
彼女の苦しみを描くことで、大和が将来ぶつかるであろう壁の存在も示唆されることになるわけです。

 大和の「バドミントンバカ」を最初はみんな笑うけど、次第に熱意に絆されて教える側も本気になる。
本気の教えを受けた大和は一度体で覚えた技術をすぐに習得するから、教える側もどんどん楽しくなってくる。
大和にとっては幸せな好循環が、作品を支配しています。
これからぶつかるはずだった壁にぶつかる前に作品が終わってしまうのは、大和にとってはある意味で不幸だったのかもしれません。

 しっかりと布石を打ってきただけに、初めての練習試合に勝ったところで連載が終わったのが勿体無い。
翔は1話以来顔見せが無かったし、大和も(あの変な天井で死ぬほどシャトルが打ちにくそうな)代々木第二体育館のセンターコートに立つことはなかった。
作者にとっても痛恨の出来事だったことが、最終巻のあとがきを見ればわかる。
そこで生まれたのが、週刊少年マガジンで長期連載された「スマッシュ!」だったわけだ。

 スマッシュ!はマガジンでリアルタイムで追ってました。
中盤から、高校生になった「やまとの羽根」の登場人物がライバルとして出てくる。
スマッシュ!は、バドミントン強豪校が舞台で、割と競技そっちのけで恋愛してた印象があるので、やまとの羽根のストイックさに面食らった、というのはあります。
スマッシュ!読み直したくなってきたな。

ミラクル・ランジェリー 

 8月3日に急死した帯ひろ志さんの「ミラクル・ランジェリー」を絶版マンガ図書館で読みました。
1989~91年ごろにかけて月刊少年チャンピオンで連載された、全4巻のお色気ギャグです。
http://www.zeppan.com/book/detail/50241
新聞の訃報欄には本名非公表、帯広市出身と出ていて、あぁ、だから帯ひろ志なのかと納得してしまい、センチメンタルな気持ちで読んだのでした。












 ある日、強い光を浴びて強大な力を発揮する女性用下着「ミラクルランジェリー」が、14歳の村上知里のもとに降ってくる。
ビックマラー星のタマノスケ王子が嫁探しのために地球にばらまいたものだった。
知里の幼なじみで並外れたスケベ心を持つ工藤大助やタマノスケ王子、知里のミラクルランジェリーを付け狙う西音寺梅子が絡み合い、主にエッチな騒動が起こる。
たまに人助けをしたり、地球を救ったりもするのだった。

 以上ヒドいあらすじ。
ウィキペディアでも指摘されてる通り、少年誌でヒロインが主人公を射精させてるんですよね、しかも2度。
その点でToLOVEるすら凌駕してるエグい作品なのです。
当時の方が自主規制が緩かったのも確かで、電影少女みたいなのがジャンプに載ってたこともあったなと思い出してみたり。

 行状的には惚れるに値しない大助にどっぷりハマっていく知里の姿に、この作品の狂気を感じる。
なまじ梅子やタマノスケ、カルラのキャラがぶれない分、大助のスケベさと知里の惚れ方がエスカレートしていくのに戸惑うのです。
勿論、それでなければ伝説の作品たり得ないわけで。
多分当初は幼なじみ設定すら無かったと思うんですけどね……。

 ライバルキャラの梅子が最後まで作者にフォローされないのも凄い。
ギャグ漫画のライバルの立ち位置としては至極真っ当な存在なのですが、女性キャラでこれをやられると、かなりのインパクトがある。
プロの仕業、という感想がとっさに出てきます。
フェードアウトさせないで脇のキャラをぶれさせないって結構難しいことだと思うのですが。

 コマの枠外にセルフツッコミの書き込みが多用されているのに時代を感じます。
いつの間にプロの世界で廃れたんだろう。
あと、個人的に一番可愛く知里が描かれているのは、1巻141ページのミラクルスーパーパンチだと思います。
このコマ単体でそう思うのか、前後関係でそう思うのかは、自分でも整理できていません。

 少年誌での際どい内容と掲載誌の弱さによる流通の少なさもあり、長く幻の作品(プレミア付き)扱いだったのが、こういう形で無料で読めるようになるのは、有難いことです。
一見、作品にプレミアがつくのは作者にとって名誉なことにも思いますが、基本的に名誉で飯は食えないわけで。
メタルスレイダーグローリーがWiiのバーチャルコンソールでできるのを知ったときと同じような感慨があります。
この作品の掲載依頼が7月に本人から来ていて、掲載にこぎつけられたのが死後の8月5日、というのも、泣かせる話です。

デッドコピー 

 絶版マンガ図書館で読みました。
がぁさんの未単行本化作品。
2002年、ヤングキングアワーズライトで4話集中連載された全96ページの中編です。
http://www.zeppan.com/book/detail/42471









 ヒトクローンをテーマに近未来をシミュレーションしていて、深く考えさせられる。
あながち笑い飛ばせない舞台設定だと思うが。
思索を邪魔させないために、人間関係と画面の情報がシンプルなのも好感。
ベテランの力を感じます。

 ヒトクローン技術が確立された時代、犯罪被害を救済する場合のみ、クローン技術による「復活」が認められた。
19歳で殺された栗原志保は精神のバックアップを取ることを怠っていたため、14歳の記憶で復活してしまう。
当時と現在のギャップに戸惑う中、クローン差別主義者で元恋人の緒方や、「最も多く死んだ男」だというクローンの高津が近づいてくる。
誰が、何が正しくて、真実はどこにあるのか…志保は劣化コピーされた自分に足りないピースを探し続ける。

 以上あらすじ。
何となくクローンのイメージって、「今自分が二人いれば楽なのに」みたいな願望とセットで考えられがちですが、そんな運用は多分無理なわけで。
そのあたり、現状の倫理観でギリギリ認められそうなのが、不慮の死を救うものだというのは、理解できる。
前提となっている記憶のバックアップ、持ち越しは多分にファンタジーだけど、そこが物語の肝でもある。

 作中冒頭でも言われているとおり、肉体の器に元の記憶と人格が移植されて、初めて生き返ったといえる。
だから、志保のように5年間も空白がある記憶、人格はデッド(劣化)コピーに過ぎない。
さらに、死んで初めて適用されるクローンだから「デッド」コピーなわけだ。
タイトルがダブルミーニングなんですね。

 感想でネタバレすると面白くない類の作品なのであまり書きませんが、これから読む人に伝えたいのは、冒頭でバックアップとるときの14歳志保が異様にヒロインらしくないデザインなのは、ちゃんと理由があるので果敢にページをめくっていってほしい、ということ。
短い作品なのですぐ読み終わるのも良い。
ジャンプ、マガジン、サンデーあたりを読んでると忘れがちだけど、絶版どころか版すら起こされない作品もあるわけです。
そんな中でも、この作品みたいに作者の思い入れや強いメッセージが込められている作品はあるわけで、そういうものが読めるというのは、本当に幸せな時代なのかもしれません。

UQ HOLDER!第45話感想 

 合併号は10円高い。
2週待つのは辛い。
以下ネタバレです。












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人造人間カティサーク 

 絶版マンガ図書館で読みました。
全4巻。
http://www.zeppan.com/book/detail/49941









  世界は「お約束」であふれている。
4クールのロボットアニメの構成を意識した、という緒方ていの作品。
中盤に大きな山場をつくって、3クール目からは新機軸で、というあたりはまさにそんな感じ。
非常に読みやすかったです。

 毎週月曜夜7時に小国ライラックを襲う謎のロボット「ブラックマンデー(BM)」に唯一対抗できるのは、天才プログラマーの峠鉄平がメンテナンスする少女ロボ「カティサーク」だけ。
機械語しか話せないカティサークだが、鉄平への愛の力を原動力に、今週も元気に人類の敵を撃破する。
合理的かつ理屈っぽい性格で周囲から浮いていた鉄平は、カティサークや戦友の風巻ひびき、陽気なライラックの住人たちとの交流で、次第に変わっていく。
BMの正体や目的、週1回しか襲ってこない理由、カティサークの出自……すべての謎が明かされ、鉄平は絆を試されるのだった。

 以上あらすじ。
基本、あらゆる「お約束」をツッコミ待ちの状態で提示しているので、それぞれのシーンの意味を考えながら読むことに適しています。
逆に、何も考えずにノリで一気読みできるようにもつくられているかもしれません。
端的にいえば、ひびきとツヴァイ可愛い。

 「好き」と一言いわせるのに4クール使うとか、少女マンガでも無いような話だけど、それすらもお約束に感じられる不思議。
読者は鉄平の鈍さと煮え切らなさにやきもきし、ツンデレのひびきはひたすら鉄平に献身的(都合が良い、を言い換えてみた)なのは、20世紀末のラブコメのフォーマットだよなぁ。
こういうの好きです。
この作品が2007~2010年に刊行されているからこそ、資料的に価値があると思う。

 完成度が高く、気軽に読める分量なので、恥ずかしがらずに読んでほしい。
鼻口が極端に小さい絵柄も、見てるうちに意外と癖になる。
掲載誌が休刊したコミックラッシュだったので絶版になっているけれど、そんな弾ではない、というのが個人的な見立て。
どこかが再版して、無料で読めなくなる日もそう遠くない予感がします。

精霊ルビス伝説 

 絶版マンガ図書館で読みました。
全7巻です。
http://www.zeppan.com/book/detail/41681





 ドラゴンクエストのロト3部作に登場する、精霊ルビスとロトの運命を描いた作品。
久美沙織の小説の原作を、当時すでにベテランの阿部ゆたかが漫画化したもの。
ロトが選ばれし勇者である理由がよくわかります。
当時は正史に組み込まれていて、現在の扱いは不明ですが、ドラクエのファンタジーな世界観を豊かに補完してくれます。

 火、地、水、木、金を司る五つの精霊家「五大家」によって治められる大地イデーンに、地の精霊家とヒトの血を引く少年ディアルトが、精霊とヒトの融和を求めて怪鳥ラーミアを伴い訪れた。
火の精霊家の跡継ぎとして育てられたルビスはディアルトに惹かれるが、混血の穢れと強大な力を警戒する地の精霊家によって、ディアルトは封印される。
数年かけて復活したディアルトは、イデーンを支える魔峰オーブの大噴火の予兆を察知し、人々が巻き込まれないよう、再び精霊たちを訪れる。
望まぬ結婚を強いられたルビスはディアルトについていくが、この騒動を契機に五大家による統治システムは崩壊、噴火の被害を抑えるためにオーブへ向かったディアルトは、地の精霊家との因縁に決着をつけた末に、終わらない戦いの因果に巻き込まれていくのだった……。

 以上、雑駁なあらすじ。
書けば書くほど、ディアルトに同情してしまう。
精霊たちはルビスも含め本当に傲慢で身勝手な連中です。
少なくとも漫画を読む限りでは、ディアルトは本懐を果たせなかった上に、魔王と立ち向かう宿命を背負わされることになるわけです。

 別に精霊たちを見ていて不快になるということはなく、それぞれのキャラは立っているので、ちょっとした神話を見ているような気分になる。
精霊の上に立つ神は別にいるのですが、彼らはそれこそドラクエ世界での精霊のような役割しか果たしません。
とにかくディアルトが不憫で。
ディアルトの従兄ダトニオイデスが根本的にヘタレなのが原因だと思う。

 全7巻のうち、原作の本編時系列に入る前の序章が5巻の中盤まである。
このバランスの悪さ、最初はどうかと思ったが、エキセントリックな精霊家の面々にちゃんと感情移入させるには、これぐらい描写しておかないとだめだったかもしれないと思い至った。
逆に、本編が駆け足な印象はあるけど、それは諸般の事情もあるだろうし、見ようによっては怒涛の展開でもある。
ともかく、序章で下準備がしっかりできていた分、本編を理解しながら読めたのは構成の妙でしょう。

 キャラクターデザインは好みもあるだろうけど、個人的には20年前、という以上に古く感じる。
背景等の描き込みがしっかりしている分、印象が際立ってしまうのかもしれない。
……そのあたりを現代の視点で指摘するのは、フェアじゃないですが。
人に勧める意味では、絵柄の古さが気にならなくて、ドラクエ好きならぜひどうぞ、という感じです。