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オンディーヌを求めて 

 社会人になったんだし、大人のたしなみとして舞台とか見てみたいよね!
そんな感じで、三倉茉奈、佳奈(マナカナ)主演の舞台公演「オンディーヌを求めて」を見てきました。
とりあえずネタバレ改行です。

















 同じ劇団所属から、日本で人気者となった「メグ」と、海外で過酷な経験を積んできた「あい」が、10年ぶりに再会したのは、舞台「オンディーヌ」の主役オーディション会場。
結果を待つ間、2人は再会を懐かしみながらも、過去の因縁、それぞれが10年で得たもの、失ったものが浮き彫りになるうち、雲行きが怪しくなっていく。
果たしてオーディションの結果は……。

 テレビドラマ「北の国から」などで有名な倉本聰の作・演出の2人劇。
舞台はドラマより時間が短い分、重いテーマをストレートにぶつけてきます。
それについてはとりあえず置いといて、この舞台の特徴はマルチエンディング(!)
オーディションの結果が3通りあり、それによって終盤の展開が変わります。
私が見たのは、2人とも落選するパターンでした。
どちらかが合格するパターンもあるらしいです。
終演後、ロビーで観客と交流する倉本さんに直接尋ねたところ、舞台上で2人がオーディション結果の通知を受ける携帯電話で、実際にフラグ管理を行っているとか。
それまでは、2人ともどのパターンになるか把握していないわけです。
9年前、別の2人が演じた初演では、結末は1つでした。
倉本さんは70代後半ですが、進化しています。

 私が評価したいのは、倉本さんがこの舞台にマナカナをキャスティングしたことです。
「ふたりっ子」や「だんだん」で主演した早熟の双子女優を、日本の芸能界のドロドロを強調する舞台に抜擢するのは、テレビの大御所でありながら中央と距離を置く倉本さんぐらいしか多分できません。
しかも稽古のために北海道の富良野で1か月拘束……。
何というかもう、そのバックボーンだけで見に行く価値がありました。

 この作品が訴えているのは、日本の芸能界の「年齢が若く容姿が優れてさえいれば、実力が劣っていても大きな役割を与えられる」という、ある意味での真理(かわいいは正義!)と不条理です。
これに対して、舞台のあらゆる場面で、執拗なまでに疑問が投げかけられます。
私はその世界に身を置いていないので、実際がどうかはわかりませんが、それが一定の説得力を持っているのは、倉本さんが演出巧者だから、だけではないと思います。
ちなみに倉本さんは、大河ドラマ「勝海舟」の脚本執筆中、キャスティングなどをめぐる不和で降板、東京を脱出し、その後富良野に住み着いています。

 ↑の主張に加えて、2人をキャスティングしたことで、もうひとつの過激な主題が浮かび上がります。
芸能界の人気者はみんな似たり寄ったりで、ドングリの背比べ――
設定上、片や天然魔性女で20代で豪邸を建てるほどの名声を得、一方の努力家は恋に敗れて日本から逃げ、アメリカで食うや食わずやのアルコール依存症。
それを、一卵性双生児が演じている。
こんな皮肉がありますか。
皮肉ついでに言えば、2人が落選した際合格したのは、彼女たちより1回り若い可憐な少女だったそうな。

 そんなこんなで、お腹いっぱいの舞台なのでした。
あと、生のマナカナはかわいかった。
かわいいは正義!

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