ミラクル・ランジェリー 

 8月3日に急死した帯ひろ志さんの「ミラクル・ランジェリー」を絶版マンガ図書館で読みました。
1989~91年ごろにかけて月刊少年チャンピオンで連載された、全4巻のお色気ギャグです。
http://www.zeppan.com/book/detail/50241
新聞の訃報欄には本名非公表、帯広市出身と出ていて、あぁ、だから帯ひろ志なのかと納得してしまい、センチメンタルな気持ちで読んだのでした。












 ある日、強い光を浴びて強大な力を発揮する女性用下着「ミラクルランジェリー」が、14歳の村上知里のもとに降ってくる。
ビックマラー星のタマノスケ王子が嫁探しのために地球にばらまいたものだった。
知里の幼なじみで並外れたスケベ心を持つ工藤大助やタマノスケ王子、知里のミラクルランジェリーを付け狙う西音寺梅子が絡み合い、主にエッチな騒動が起こる。
たまに人助けをしたり、地球を救ったりもするのだった。

 以上ヒドいあらすじ。
ウィキペディアでも指摘されてる通り、少年誌でヒロインが主人公を射精させてるんですよね、しかも2度。
その点でToLOVEるすら凌駕してるエグい作品なのです。
当時の方が自主規制が緩かったのも確かで、電影少女みたいなのがジャンプに載ってたこともあったなと思い出してみたり。

 行状的には惚れるに値しない大助にどっぷりハマっていく知里の姿に、この作品の狂気を感じる。
なまじ梅子やタマノスケ、カルラのキャラがぶれない分、大助のスケベさと知里の惚れ方がエスカレートしていくのに戸惑うのです。
勿論、それでなければ伝説の作品たり得ないわけで。
多分当初は幼なじみ設定すら無かったと思うんですけどね……。

 ライバルキャラの梅子が最後まで作者にフォローされないのも凄い。
ギャグ漫画のライバルの立ち位置としては至極真っ当な存在なのですが、女性キャラでこれをやられると、かなりのインパクトがある。
プロの仕業、という感想がとっさに出てきます。
フェードアウトさせないで脇のキャラをぶれさせないって結構難しいことだと思うのですが。

 コマの枠外にセルフツッコミの書き込みが多用されているのに時代を感じます。
いつの間にプロの世界で廃れたんだろう。
あと、個人的に一番可愛く知里が描かれているのは、1巻141ページのミラクルスーパーパンチだと思います。
このコマ単体でそう思うのか、前後関係でそう思うのかは、自分でも整理できていません。

 少年誌での際どい内容と掲載誌の弱さによる流通の少なさもあり、長く幻の作品(プレミア付き)扱いだったのが、こういう形で無料で読めるようになるのは、有難いことです。
一見、作品にプレミアがつくのは作者にとって名誉なことにも思いますが、基本的に名誉で飯は食えないわけで。
メタルスレイダーグローリーがWiiのバーチャルコンソールでできるのを知ったときと同じような感慨があります。
この作品の掲載依頼が7月に本人から来ていて、掲載にこぎつけられたのが死後の8月5日、というのも、泣かせる話です。

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