UQ HOLDER!第65話感想 

 今週のマガジンで面白かった5作品。
・UQ HOLDER!
・AKB49
・リアルアカウント
・エリアの騎士
・週刊少年ガール
鉄の王の柱にある創世神話解説は深く、この流れでは必要なものだったが……。
以下ネタバレです。











Stage.65「ネギ・スプリングフィールド」

あらすじ

 行方不明になっている刀太の祖父・ネギの署名を確認した雪姫は、それがネギの最新の消息を示すものであると確信する。
目ざとく同席していたフェイトも驚きを隠せない中、一同は突然、ネギ本人と、その父・ナギのいる赤い大地に飛ばされる。
雪姫とフェイトにネギが何かを伝えようとした時、ネギたちの背後に黒幕が現れ、刀太の存在を確認した。
慌てた雪姫たちはその空間を抜け出し、刀太に武道会には一切関わらないよう、方針転換を伝えた。


感想

 畳み掛けるような急展開である。
ネギだけでなくナギまで出てくる大盤振る舞い。
雪姫が迷いなくネギの方に話しかけたことに、歴史の空白があると感じる。
連載から1年たって前作キャラを惜しみなく投下するようになったので、1年間は新作のキャラクターを立たせる期間だったのかと悟る。

 前世代が残した宿題を、現世代が解決する構図ははっきりしました。
前作ではナギの体を乗っ取っていたものと思われていた「始まりの魔法使い」は、現在では別の個体として存在していて、それもまた、刀太の存在を気にしているんですね。
雪姫は刀太の存在を、疎開やUQホルダーのような非公然組織で庇護してひた隠しにしていたけども、うかつにも見つかってしまったというのが今回の話と思われる。
雪姫がネギ直筆の登録書に触れることが展開のキーになっていたらしいあたり、色々と周到である。

 こうなってくると、龍宮学園長代理が刀太経由で雪姫に原本が渡るように仕向けたことも、多少勘ぐりたくなる。
存在自体が何かの鍵になっているらしい刀太を雪姫が独占的に運用していることについては、フェイトだけでなく各方面から少なからぬ反発があるのだろうか。
ある程度事情を知っている龍宮真名が、刀太が表世界に出ることを後押ししようとしたり、修行の面倒を見ようとしているのも、つまりはそういうことなのか。
何とも政治的な話だ。

 雪姫については、刀太の力試しに寛容な姿勢を示しながら、事情が変わって態度を一転させたことも含めてうかつである。
以前フェイトと一戦交えた後も、組織のパトロンたるキリヱに特に事情説明していなかったようだし。
キリヱと刀太は怒っていいでしょう。
ようやく重い口を開こうとしたところで、それどころじゃない状況に追い込まれたとはいえ、ね。

 刀太が漠然と塔の上を目指しているのは、本来の使命に突き動かされた本能がそうさせているはずなのです。
初めて見たネギに対して抱いたのが嫉妬にも近い感情だったのは面白い。
あらためて、前回真名が刀太にかけた言葉を反芻したいですね。
まだ並び立つには力不足。

 さて、ネギとナギの描写である。
ナギはほぼいるだけながら、刀太はナギのことを知らなかったことが描かれる。
ナギとて魔法世界の英雄なのだが、刀太だけが知らないのか、今や誰も知らないのか。
杖はナギの手に戻ったのですね。

 ネギは、フェイトの核心に迫る質問を否定する。
フェイトの仮説は、「造物主(ライフメーカー)」=「始まりの魔法使い」=ネギ(前作では、ここがナギとされていた)は休眠状態だったのが、復活しつつあるということ。
これが否定されるということは、ネギは、そしてナギすらも造物主そのものではなかったという可能性も出てきたということだ。
赤い大地というのは、火星ということか。

 そういえば、雪姫(エヴァンジェリン)を不死の吸血鬼にしたのも、当時の造物主ではなかったのか。
ネギがいたことを除いても、雪姫は冷静を保てなかったのではないか。
だからこそ、同じ者に作り出された雪姫とフェイトの2人が、落とし前をつけに、まほら武道会に出ると言ったのではないか。
そうだとしたら、やっぱりそこまで刀太やキリヱには伝えないと、納得しないのではないかと思う。

 先に、前世代が残した宿題云々と書きましたけど、言い換えれば前作で作者がやり残したことに決着をつけるということでもあるのです。
示唆されていた根本的な問題が解決したのか、していないのかが、ぼかされたまま終わった前作のラストには議論もありました。
そこに誠実に向き合ってくれているのは、ありがたい話以外の何物でもない。
そのために1年かけて、ラブコメがベースではない舞台装置をつくったわけですから、作者としても決着をつけることには並々ならぬ決意があるのではないかと思います。

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